【やばい・びっくりなど】感情語の語源は平安時代?古語を語源とする言葉5選

こんにちは。げんです!

今回もあらゆるモノのはじまりを深堀していきましょう。

今回のテーマは、「感情を表す言葉

「嬉しい」「怒り」「悲しみ」「驚き」など、感情を表現する言葉は数えきれないぐらい存在していますよね。それらの由来って最近できた造語もあれば、古き時代から使われている言葉もあります。

今回は、日常で当たり前のように使われている感情語をピックアップし、その意外な語源や歴史を紹介していきます。

こんな疑問を解決するよ

  • やばいの語源とは?
  • びっくりの語源とは?
  • めげるの語源とは?
  • あたふたの語源とは?
  • はらはらの語源とは?
げん
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それではさっそく「感情語」のはじまりへ!

「やばい」のはじまりって何?

まずは、現代で最も意味を持っているであろう「やばい」について紹介します。

「やばい」の代表的な意味には、「最悪!」「終わった…」などの負の要素から、「最高!」「すごい!」のポジティブ要素もある、まさに現代の万能語です。

使い方によって、意味が真逆になる言葉は「やばい」ぐらいではないでしょうか?

この万能後の語源は、実は江戸時代まで遡ります。

語源

「やばい」の語源は諸説ありますが、有力な説は「厄場(やば)」です。

厄場とは、「危険な場所」を意味しており、警察のことや、警察に捕まる場所など。盗人などの犯罪者にとっては免れたい存在のことを指しておりました。

つまり、盗人の間で「まずい場面だ」「このままだと危ない」などの意味で使われていた隠語でした。

このように元々は危険を表す言葉だったので、ネガティブ要素が本来の意味となります。

ですが次第に感情が昂った時に使われるようになり、「すごい」や「かわいい」などという、あらゆる感情に使える表現と変化していきました。

げん
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「やばい」って本当に万能語ですよね。どんな会話でも「やばい」と言っときゃ会話が成り立つんですから。

「びっくり」のはじまりって何?

次は、驚きの感情表現である「びっくり」についてです。何かに驚かされた時、「びっくりした~」ってよく使いますよね。そんな「びっくり」の起源は「やばい」よりも昔の平安時代にまで遡ります!

語源

平安時代では、「ひくり」「ひっくり」といった擬音語が使われており、これは「急に跳ねるような動き」や「心が揺さぶられる様子」を意味しています。

この擬音が江戸時代に「びくっ」や「びっくり」と変化していき、驚きや動揺の感情を指す言葉として定着していきました。明治時代以降には文学作品にも登場しており、現代語として自然に使われるよウになりました。

また、上記の説のほかにドイツ語の説もあります。

第一次世界大戦に負けたドイツ人が「Wirklich!」と叫んだことが由来で広まったという説。ただ、この説にははっきりとした裏付けはないので、基本は平安時代の擬音語が由来と考えていいでしょう。

「めげる」のはじまりって何?

次は、落胆の感情表現である「めげる」についてです。励ましの言葉を掛けるときに、「めげずに頑張れ」って使われますね。そんな「めげる」の起源も平安時代になります!

語源

「めげる」とは、「めぐ」という古語が由来です。

「めぐ」は「壊れる」などの意味で、打消しの意味を持ちます。そこから転じて、「衰える」や「弱る」という意味を持ち、和歌などにも使われておりました。

この古語が次第に変化し、「めげる」=「精神的に弱っていく」「気力をなくす」という意味で広まっていきました。

もともと衰えや弱っていく様子を表す言葉であったため、激しい感情ではなく、どちらかといえば繊細な心の動きにぴったりな表現だと言えますね。

「あたふた」のはじまりって何?

次は、焦りの感情表現である「あたふた」についてです。私の所感にはなりますが、あまり頻繁に日常会話に使われることないですね。ただ、使い方を知らないっていう方はいないと思います。

語源

「あたふた」は、二つの語の組み合わせになります。

それは、「あたる」+「ふたふた」です。

「あたる」には「物事に直面する」「対応する」といった意味があり、そこに「ふたふた」という動作の繰り返しを表す擬態語が組み合わせです。

つまり、「あたふた」とは「物事にうまく対応できずバタバタしている状態」を表します。文献では江戸時代からすでに使われており、人の動きを上手く表現した言葉ですね。

ちなみに、「慌てふためく」の略としても有名ですが、実は今回紹介した語源が大元の成り立ちと言われています。

「はらはら」のはじまりって何?

最後は、心配の感情表現である「はらはら」についてです。大事な試合を見ている時や、ドラマの最終回、はらはらする瞬間ってよくありますよね。

語源

「はらはら」の語源は、自然現象から来ています。

「落ち葉が静かに舞い落ちる様子」を「はらはら」と表現したのです。今でも「はらはらと舞い落ちる」って使い方もされますね。

江戸時代の俳句には、「桜の花びらがはらはらと散る」などの表現も多くみられます。この静かにゆっくりと落ちていく様子が転じて、「心が落ち着かない」「不安」「緊張」という風に変化していきました。

俳句などの文化があった日本ならではの由来ですね。自然現象を感情表現に言い換えるって良いですね。

まとめ

今回は「感情を表す言葉」のはじまりについてみてきました。

  • 「やばい」の語源は、「危険な場所」を示す「厄場」
  • 「びっくり」の語源は、「心揺さぶる」の意を持つ「ひくる」という擬態語
  • 「めげる」の語源は、「衰え、弱る」の意を持つ「めぐ」
  • 「あたふた」の語源は、「あたる」と「ふたふた」の組み合わせ
  • 「はらはら」の語源は、「落ち葉が落ちる様子」を表現

今回紹介した5つは、いずれも日常でよく耳にする言葉だと思います。その多くが平安時代や江戸時代から使われてきた、古語をルーツに持つ言葉です!

意味は現代風に変化していきましたが、こういう語源を知ることでより一層言葉に深みが増すのではないでしょうか?

というわけで今日も少し賢くなれましたね。

ここまで読んでくださってありがとうございます!それではまた!

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